通夜
故人を惜しむ儀式のひとつ、通夜。日本独特の伝統で、かつては親族や友人が夜を徹して故人に付き添い、別れを惜しみました。しかし近年は数時間程度で終了するのが一般的です。このページでは、その準備や流れについて紹介します。
通夜の流れ
まず簡単に、通夜の流れを時系列で紹介していきましょう。
- 受付:参列者の受付は、通夜の開始30分前から行う。参列者に名前を書いてもらい、香典を受け取る。
- 通夜開始:僧侶による読経の後、焼香を行う。
- 喪主挨拶:参列への感謝を伝える。
- 通夜振る舞い:参列者を盛り合わせ料理とお酒で1時間ほどもてなす。
- 棺守り:遺族が夜を通し、灯りと線香を絶やさず、遺体に付き添う。
会場について
通夜は斎場で執り行う場合と、自宅で執り行う場合があります。以下にそれぞれの違いについて紹介しましょう。
斎場
葬儀社が斎場を設営してくれるので、準備がスムーズに行えるというメリットがあります。またスペースもある程度広いため、供花なども飾りやすく、通夜振る舞いの会場や僧侶/参列者用控室も無理なく準備できます。
自宅
通夜が夜を徹して行われていた時代には、会場が自宅であるケースが一般的でした。斎場の利用費がかからないほか、式進行が明確に区切られていないため、参列者が訪れやすく、辞しやすい形式です。
しかし枕飾り(簡易な祭壇)を整えたり、僧侶用の控室を用意したり、振る舞い用の料理などを手配しなくてはなりません。このため近年、自宅での開催は少なくなっています。
準備について
通夜を行う前には、どのような準備が必要なのでしょうか。以下に見ていきましょう。
- 事前告知:参列して欲しい人に日時を告知する。その際は、葬儀の予定も併せて連絡する。
- 宗教者への連絡:読経を行う僧侶に予定を空けてもらう。お布施が必要なので、現金を用意しておく。
- 遺影を選ぶ:祭壇に飾る遺影を用意しておく。
- 挨拶の準備:喪主は参列者への御礼の言葉を用意しておく。
- 手伝いの依頼:通夜当日は、家族だけで対応が回らない場合もあるので、親族などに協力を依頼する。
- 通夜振る舞いの料理、供花などの用意
料理や供花などは、斎場が手配してくれることも多いので、遠慮なく相談を。もし自宅で執り行う場合は、それらを含め、さらに簡易な祭壇や焼香セットなどを準備する必要もあります。